前回の投稿「介護の職場のリーダーが知っておきたい一つの秘訣」からかなり日が経ってしまいました。今回は、前回に続き、自身の職場について相談いただいた理学療法士の方のお話しの続編です。相談内容から気づいたことを引き続いて書かせていただこうと思います。
目次
自分たちは頑張っているのに…
こちらが、ある理学療法士の方の相談内容です(※一部改変し、ご本人の承諾を得て記載しております)。
現状では、どこの部署も皆一生懸命やっているはずなんですが。
自分たちだけが頑張っているというか被害妄想??正直、他の部署を尊重する気持ちが感じられませんでした。
私は◯曜日だとフリーで動ける時間があるので、早速ユニットにヘルプに入ってみて、まずは介護職員の大変さを体験してみようと思います。
他に何か良い方法はありますでしょうか?
相談の文中からお分かりのように、各部署が「自分たちは頑張っている」と訴えているようです。
ここで私が疑問に思うのは、なぜ「頑張っている」と自分たちをアピールしなければならないのか?です。
もし、あなたの仕事ぶりを周りのスタッフや上司などから認められていたとしたら、「頑張っている」と口に出してアピールはしないと思います。きっと、自分たちの頑張りが認められていない、または認めて欲しいという気持ちが強いのではないでしょうか。
仕事の忙しさのあまり周りが見えなくなり、少し息抜きして会話してる他のスタッフにさえ、サボっているように見えてきてしまうものです。現場の人員も余裕のない中で頑張っているのに、会議の場で無理な注文を押し付けられたら、やはり棘のある言い方もしたくなるでしょう。
介護スタッフのどこを伸ばすか
もしあなたが現場のリーダーや管理職ならば、良い介護サービスを提供しようとリーダーシップをとって頑張っていると思います。それにも関わらず、現場スタッフが思い通りに動いてくれず困っていることはありませんか?もしかしたらスタッフの欠点を直してあげようと、悪い部分ばかり探してはいませんか?
それではあなたの部署や組織が良くなることはおそらくないでしょう。
まずは現場スタッフの頑張りを認めてあげてください。そこからです。悪い所を探すのをやめ、良い所を見つけて本気で褒めてあげてください どうせ強化するなら、どんどん伸びていく良い所を強化してあげたいですよね!
上司だって褒めてほしい
もしあなたが現場の一スタッフであった場合、ぜひとも上司の頑張りを褒めてあげてください。
リーダーの立場にいる人間は、褒められる機会が本当に少ないです。実はリーダーこそ、認められることに慣れていませんからね。認められることに慣れていないから、部下を褒めたり認めたりすることも不得手だったりします。こうした部下からの素晴らしい行動が上司へのフォロワーシップのひとつとなり、組織が円滑になる手助けとなるかもしれません。
要するに、互いに認めて褒め合うということが大切なのです。
相談いただいた理学療法士の方の職場も、互いを認めて褒め合える環境になればきっと和やかに会議が進行出来るようになるでしょう。
職場環境は、あなたにも作れます。もし変えたいと思うのなら、まずはひとつ、今回のような簡単なところから始めてみてもいいかもしれませんね。相手を変えようとするより先に、自分が変わることで必ず何らかの変化がみえてきますから。