介護の転職

退職理由が人間関係…面接で正直に言っても大丈夫?

「前職の退職理由は何ですか?」
面接でほぼ間違いなく聞かれる質問です。退職を考える理由としては、結婚・出産、転居、キャリアアップ等、様々な理由があると思います。
では、もし退職理由が「人間関係」だったら…?
今回は、「人間関係が理由の退職、面接で正直に言って良いの?」という疑問にお答えします。

「退職理由は人間関係」正直に伝えるリスク

退職理由は人間関係、伝えるリスク
フロアリーダーや施設長と上手くいかない、いじめやパワハラにあった…、職場の人間関係から転職を考える介護職の方は珍しくありません。介護職の退職理由の1位は、人間関係というデータも。
しかし面接で退職理由を聞かれた時に、そのまま正直に話すのはおすすめできません。

例えば、「仕事を与えられず、教えてもくれず、挨拶をしても無視された」という退職理由だったとします。
ご本人にしてみればとても深刻で、無理もない退職理由ですよね。しかし、採用担当者はどう感じるでしょうか。

「本人の言動にも問題があったんじゃないか」「受け身で仕事に臨んでいたのでは?」「うちの施設も、人間関係の問題が起きたら辞めてしまうかも…」と、先入観を持たれてしまう心配があります。経歴やスキルの部分で応募先の条件をクリアしていたら、とてももったいないですよね。
面接という短い時間で、前職の人間関係を正確に説明することは難しいもの。
採用担当者も、一方の意見だけを聞いて「それは確かに問題だ」と判断はしがたいのです。

こうした理由から、たとえ人間関係の悪さが事実だったとしても、ありのままに伝えることは避けた方が懸命です。

退職理由は、人間関係に言及せずポジティブに

ポジティブな退職理由
それでは、人間関係が退職理由の場合、どのように伝えれば良いでしょう。
セオリーとしては、不満を全面に押し出さず、前職で「辞めたい」と感じた理由をポジティブに言い換えることです。

人間関係が悪くて退職したということは、「仲間と協力して仕事が出来なかった」とも言えます。
退職理由の伝え方としては、「職員間の連携が強く、切磋琢磨できる環境環境に身を置き、介護の専門性を高めたいと思いました。」など。そこから「御社の施設見学の際、職員の皆さま同士の声かけが活発なのが非常に印象に残り……」と、志望動機につなげてもスムーズでしょう。

ポジティブな言い換えが難しい時

志望動機から退職理由へ
人間関係の問題は複雑です。どうしてもポジティブな退職理由に言い換えるのが難しい場合もありますよね。
その場合は、面接先の事業所を志望した理由を、退職理由に応用することも1つの方法です。

「前職では○年間特養で勤務していました。介護度の高い方が多く、介護スキルを身につけられました。ただ、大人数介護のため業務に追われ、入所者一人ひとりと深く関われないことに、もどかしさを感じていました。御社グループホームの『入所者様一人ひとりと寄り添う』理念に共感し、今よりも入所者の近くで介護を実践できると思い、志望致しました。」

などと伝えれば、人間関係に言及せずに退職理由の説明ができるでしょう。

退職理由が人間関係であっても、退職理由とは別に、応募先を選んだ理由があるはず
事業所に退職理由を伝える時は、その前向きな部分を伝えれば、意欲のアピールにつながります。
「前職で得た○○○の経験とスキルを活かして、●●●を叶えるために退職を決めました」というパターンに落とし込むと良いですね。

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まとめ

退職理由を聞く意図
人間関係に限った話ではなく、基本的にマイナスの退職理由をそのまま面接で話すのは、採用担当者から好印象は持たれません。
「理不尽に耐えていたのは自分の方なのに…」と不満を感じるお気持ちもよく分かります。人間関係が悪い環境に対策が取れなかった組織にも、責任の一端はありますよね。
面接で退職理由を聞く意図としては、応募者の人間性や、同じ理由で退職しないかを確認するため、とも言います。決して嘘の理由を話す必要はありませんが、伝え方で損をしてしまわないよう、「表現の工夫」という点にご注意頂ければと思います。

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