求人を見て応募するとき、必ず書くのが志望動機です。
「なぜこの介護施設を志望したのか」「なんでこの施設で働きたいと思ったのか」など、履歴書の志望動機欄を埋めるのには一苦労しますよね。
さらに、介護の施設形態は様々で、有料老人ホームやデイサービスなど、施設形態が変われば利用者に提供するサービスも変わり、志望動機も変わってくるでしょう。
目次
施設形態別の志望動機の書き方
前述のとおり、介護の職場は
- 有料老人ホーム
- デイサービス
- 在宅(訪問サービス)
- 特別養護老人ホーム
- グループホーム
- なぜこの職場に惹かれたのか
- 自分はどのような働き方をしたいのか
- この職場でどのようなことをしたいのか
など、職場によってメインとなる仕事の内容が変わったり、利用者さんとのコミュニケーションの仕方も変わってきます。
そんな多数ある介護施設の施設形態別に、どのような志望動機が考えられるか例文をまとめてみました。
転職活動などで志望動機を考える際に、参考にしてください。
各施設形態別の志望動機の例文
介護職【登録ヘルパーから特養への転職】
訪問介護の登録ヘルパーとして3年間勤務しています。現在の事業所は介護度の低い利用者様が多いため、生活援助を主に行っています。
利用者様と一対一で接するため対応に困ることもありますが、限られた時間の中で仕事をこなすやりがいや達成感があります。
私の訪問を心待ちにしてくれる人もおり、利用者様の笑顔を見ると「この仕事をやっていて良かった」と思えます。
しかし、現在の職場では、おむつ交換や移乗などの身体介護の経験が積みにくい状況のため、
いまよりさらに介護技術を磨くために施設での経験も積みたいと思うようになりました。
「HPの掲載内容や実際に見学して感じた応募先施設の魅力」に魅力を感じ、貴法人を志望します。
施設は未経験ですが、これまでの経験から得た介護の知識とスキルを活かし、利用者様に安心して暮らしていただけるサービスを提供したいと思います。
書き方のポイント!
・スキルを磨きたいことをアピールする
介護職【介護付有料からグループホームへの転職】
介護付有料老人ホームで、要介護1から要介護5までの入居者様、50名の介護を経験しました。
認知症対応フロアの担当になり、入居者様に穏やかに過ごしていただける環境を作るために、真摯に向きあうことはもちろん、認知症に対する理解も深めてきました。また、認知症介護実践者研修を取得する機会にも恵まれました。
わからないことや不安なことは先輩や上司に相談して乗り越えることができ、チームでの支援や環境づくりの大切さを身をもって経験してきました。
これまでの経験を活かし、より一人ひとりと向き合えるグループホームで働きたいと思い、転職を考えました。
「HPの掲載内容や実際に見学して感じた応募先施設の魅力」に魅力を感じ、貴施設を志望します。
家庭的な雰囲気のなかで、利用者様に楽しく過ごしていただける介護をめざしたいと思います。
書き方のポイント!
・認知症の方をケアするグループホームならではの仕事の特徴を記載して、自身の志向・スキルと合っていることをアピールする
介護職【他業種からデイケアへの転職】
整体師・スポーツトレーナーとして、整体院で働いています。高齢のお客様が多くなったことで、運動指導を行う機会も増えてきたことにより、高齢者の運動機能の維持・回復に携わる仕事を考えるようになりました。
介護の知識や経験はありませんが、一人ひとりと向き合い、同じ目標にむかって共に歩んでいく大切さに変わりはないと思っています。トレーナーとしての経験を活かして、利用者様が楽しみながら、心身の機能維持・向上が図れるようにお手伝いしていきたいと思います。また、将来的には介護福祉士やケアマネジャーの取得を目指して、自分の可能性を広げていきたいと考えています。
書き方のポイント!
・前職の軽軽を活かして、運動機能に関する支援を行っていきたいことをアピールする
・介護の上級資格取得も目指していることをアピールする
サービス提供責任者からケアマネジャー【訪問】
訪問介護事業所に登録ヘルパーとして入職したのち、現在は正社員でサービス提供責任者をしています。
訪問介護の仕事を行うことで、利用者様やご家族を理解する・利用者様やご家族に信頼されることが良いサービスにつながると実感できました。
サービス提供責任者をはじめたころは、ヘルパーの調整や、様々なことに目配り・気配りしなければならない業務に戸惑うこともありましたが、今では自分から積極的に提案し、行動することができるようなりました。さらに、介護保険制度や介護サービスへの理解を深めたいと思うようになり、ケアマネジャーの資格を取得しました。
資格は取得したもののケアマネジャーとしての実務経験はありませんが、これまでの業務で身に付けた知識とコミュニケーション力を活かし、利用者様・ご家族に寄り添った信頼されるケアマネジャーになりたいと思います。
書き方のポイント!
・家族とのコミュニケーション能力の高さ、調整力があることを記載し、ケアマネジャーの業務を行えるポテンシャルをアピールする
介護職から相談員【デイサービス】
デイサービスで介護職員として勤務しています。
祖父母と同居していたこともあり高齢者と話すことが好きで、また、人の役に立つ仕事がしたいという思いから、福祉系の大学を卒業し、介護の仕事に就きました。
介護業務を経験し、障がいや問題を抱える方の相談に乗ったり、計画書の作成や事業所内外の連携業務など、幅広い業務を行っている相談員の仕事もしたいと考えるようになりました。
しかし今後も、利用者様の介助やレクリエーションの企画など、介護職員としての業務も続けたいと思っています。
そのため、介護職員も兼務できる貴社の求人に魅力を感じ、応募いたしました。
利用者様・ご家族の声をじっくり聴き、一人ひとりの身体状況や生活環境を把握し、利用者様が安心して生活できる環境作りを心がけたいと思います。
書き方のポイント!
・相談員業務だけをしたいのではなく、介護職員としての仕事もやりたい、というように幅広く業務に携わりたいと記載すると、現場の管理者としては助かる働き方ですので好まれます。
介護職【特養から介護付有料】
従来型の特別養護老人ホームで勤務しています。
ベテランのスタッフが多く、困ったことや分からないことがあった時には相談ができるため、チームワークの良い職場であると思っています。
介護度の高い入居者様が多いので、介護スキルを身に付けることもできました。
しかし、大人数介護のため、時間に追われてしまい、入所者様と深く関わることができていないと感じています。
貴社の「入居者様一人ひとりとじっくり向き合う」という考えを拝見し、今よりも入居者様と深く関われることに魅力を感じ、応募いたしました。
新しくオープンする施設ということで、一緒に働く仲間とともに施設を作り上げていけることにやりがいを感じます。
書き方のポイント!
・施設形態と、自身の介護の仕事に対する志向がマッチしていることを記載する
ヘルパーから施設スタッフ【訪問介護から介護老人保健施設】
訪問介護で常勤ヘルパーをしていましたが、○年前に母の介護を理由に退職しました。
母は脳梗塞で倒れ、老人保健施設にお世話になっていました。介護職員が母の気持ちに寄り添ってお世話をしてくださり、理学療法士は、母の自宅に帰りたい気持ちに応えるために、在宅復帰に向けたリハビリを熱心に行ってくださいました。
当初は施設の生活を嫌がっていた母ですが、スタッフの皆様のおかげで笑顔で生活するようになりました。
その後脳梗塞が再発し、自宅に帰ってくることはありませんでしたが、母の笑顔を引き出してくれたスタッフの方々に大変感謝しております。
母を支えてくれたスタッフのように在宅復帰を目指している方々のお手伝いをしたいと思い、貴施設に応募いたしました。
施設での経験はありませんが、訪問介護で培った、利用者様の状況に応じた臨機応変な介助や細かな対応を活かして、働きたいと思っています。
書き方のポイント!
・介護老人保健施設で働きたい理由を、自身の深い経験に基づいて記載する
志望動機は自分の言葉で
他人の志望動機をマネするだけでは、面接時に深い質問をされたときには答えられませんし、なにより自分自身がどのような職場・仕事内容を志向しているのかが分かっていない状況になるため、好ましくありません。
など、自分がこの求人を選んだその想いを掘り下げて考えることが、大切です。