介護業界で唯一の国家資格である介護福祉士。
介護業界で働く人のなかには、目指している人も多いでしょう。
そして、目指す方にとって気になるのが、
「資格手当ってどれくらいもらえるの？」
「介護福祉士の給料っていくら？」
という、実際の給料事情じゃないでしょうか。
そこでこの記事では、厚生労働省の資料をもとに、介護福祉士の給料について解説します！
また、2019年10月、勤続10年以上の介護福祉士に8万円相当の賃上げが閣議決定されました。
約1,000億円の財源を介護福祉士のために投入してくれるという、介護業界にとってうれしいニュースですね！
参考：首相官邸HP政府与党政策懇談会（2017年12月8日）
目次
介護福祉士の給料・賞与・資格手当の実情
介護福祉士の資格は、実際のところ給料にどの程度反映されているのでしょうか？
厚生労働省の資料をもとに読み解きます。
介護福祉士の平均給与は無資格者より5万円↑
出典：厚生労働省『平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果』平成31年4月
ここでいう平均給与とは、基本給（月額）に手当と一時金（4～9月支給金額の6分の1）を足して算出された数字であるため、ボーナスが含まれています。
介護福祉士の平均給与は313,920円。
実務者研修有資格者の平均給与と比べると+25,860円で、介護職員初任者研修有資格者と比べると+28,310円となっています。
さらに無資格者と比べると、+52,320円という結果でした。
勤続年数という要素もあるため単純に比較はできませんが、無資格の介護職員と比べたとき、月給の差は大きいといえるでしょう。
介護職として給料UPを目指すなら、介護福祉士の資格取得はひとつの有効な手段になっているのではないでしょうか。
介護福祉士の資格手当 平均は1万800円
出典：厚生労働省『介護福祉士等現況把握調査の結果について（PDF）』平成20年12月
介護福祉士の資格手当は、平均で10,802円でした。
一方で、4割超の事業所では「手当なし」ということもわかりました。
資格手当ではなく、基本給で差をつけている施設・事業所もあるかもしれません。
介護福祉士の賞与 平均は49万円
出典：『介護福祉士等現況把握調査の結果について（PDF）』―厚生労働省・平成20年12月
介護福祉士の賞与は、平均で490,767円でした。
賞与の金額は、施設・事業所によるところも大きいでしょう。
厚生労働省の資料では、介護福祉士の月給において、無資格者やほかの有資格者と比べて大きな差がありました。
資格手当と賞与に関しては、参照できる最新の厚生労働省資料が平成20年と古いため、現時点では変動している可能性もあります。その点をあらかじめご了承ください。
今働いている職場と比べてみて、いかがでしたでしょうか？
地域や施設・事業所によるところも大きいとは思いますが、ひとつの目安として参考にしてみてください。
介護福祉士からさらにキャリアアップする方法は？
介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士。
2015年に「一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構」より認定が開始された民間資格です。
介護職のリーダーの教育や、介護サービスの中核者として他職種連携で高い能力を発揮することが期待されているため、資格取得によって活躍の場が広がったり、待遇がアップしたりすることが見込めるでしょう。
まとめ
介護福祉士は国家資格であるため、利用者やその家族、他職種からの信頼も高い資格といえます。
現在、介護福祉士の資格を持っていなくても、良質な介護を提供している介護職員の方は大勢いると思います。しかし資格取得に向けて学んだ専門知識は、利用者やその家族、他職種と接するときの自信につながり、より質の高いケアを提供できる好循環を生むのではないでしょうか。
介護福祉士の資格を持っていない方は、収入アップとキャリアアップのためにも、資格取得を目指してみてもいいかもしれません。
