こんにちは。ハム太郎です。
ハム太郎は今はライターとして活動していますが、昔は訪問介護のお仕事をしていました。常勤ヘルパーとして働いたこともあれば、2年間ほどサービス提供責任者の仕事をしていたこともあります。
今回は、気になる人も多いであろう「サービス提供責任者の仕事のやりがい」ついて語りたいと思います。
ハム太郎(Taro Hamu)
介護福祉士の資格をもつライター。博多出身。ハムスターをこよなく愛しています。高校まで博多で過ごし、大学進学を機に上京。大学時代には障害者施設でボランティア活動に取り組む。その経験を通して介護業界へ就職。これまでデイサービス、訪問介護に勤め、介護職、サービス提供責任者として経験を積む。現在は、介護職専門のキャリアアドバイザーを経て、障がい児支援を専門とするライターに転身。
目次
さて、問題です
介護を受けている人は、「施設」と「在宅」、どちらが多いでしょうか。
厚生労働省の「介護保険事業状況報告(暫定)」(平成27年9月分)によると、施設は91万人、在宅は390万人です。圧倒的に在宅が多いですね!つまり、訪問介護のニーズはかなり高く、多くの方が訪問介護員を必要としてくれているのです。
ハム太郎はいままでの経験から、それを実感していました。たくさんの利用者様がハム太郎のことを必要としてくれたのです。
では、ここで、サ責やってきて、やりがいだったなーと感じたエピソードをご紹介します!
サービス提供責任者のやりがい
ヘルパーさんをマジリスペクト
「ハム太郎さんはいつも丁寧にメールや連絡をくれるから、助かるわ。」
「ハム太郎ちゃんはいつも頑張っているから、断れないわね~。」
「今回はできなくてごめんね。次回は絶対引き受けるからね。」
ヘルパーさんを大事にすることはもはや当たり前のことだと思っています。
どんなに大変なサービスもどんなに性格が悪い利用者様も、楽で性格の良い利用者様と同じ区分であればお給料は変わりません。それでもサービスに行ってくれるヘルパーさんがいます。そのヘルパーさんがいるから介護の仕事は成り立っています。
ヘルパーさんを大切にし、感謝することは当たり前のことなのです。
無理をしすぎる奥様へ
80代の夫婦は2人ともパーキンソン病です。2人暮らしのため、夫婦で支援を受けていましたが、夫の方が進行が早く、より介護が必要な状況でした。夫は要望も多いため、妻がゆっくりゆっくり夫の介護をしていました。
どんどん疲弊していく妻に、ハム太郎は電話で言いました。
「妻さんが倒れたら、この家は終わりなんです。ヘルパーがやりますから。ヘルパーがいないときにお風呂入らせてと言われても、絶対に断ってください。少し汚れたままでも大丈夫ですよ。夫さんの介護より、妻さんの体の方が大事なんです。困ったら私に電話ください。お願いします。」
それから、妻は少しずつ夫の介護をする時間を減らしていきました。いつも焦っていた妻に、少しずつゆとりができるようになり、病状も安定していきました。
夫婦と2人の娘さんには感謝の言葉をいただきました。
私は、感謝の言葉をいただけることも嬉しいのですが、少しでも支えになれること、生活を改善できることが何よりも嬉しいのです。
その日にヘルパーがいない!どうする!?
新規の利用者様が入ると、新規のサービスが増えます。
新規のサービスの数は利用者様によって違います。1日3回毎日の方もいれば、週1回の方もいます。そのサービスを自分の担当の利用者様の分、調整しなければいけません。調整できなければ、サ責がヘルパーとして訪問します。
毎日毎日こつこつとサービスを調整して、自分の体を空けておくと緊急時に対応することができます。担当の利用者様が急変した、トラブルが発生した等の連絡がケアマネやヘルパーさんからあった場合、担当のサ責がいなければ、現場は混乱してしまいます。
私ははそれを一番恐れていました。
私が1番力になりたときというのは、利用者様、ヘルパーが困ったときでした。そうすれば、利用者様もヘルパーも安心できます。その安心感を維持できるサービス作りを心掛け、それができているときがとてもやりがいを感じていました。
みんなが安心して働ける環境をつくろう!
介護の現場はいつどんなことが起きるかわかりません。
みんなが安心して働きたいと思っています。私はなるべく、みんなが安心して働ける環境にしたいという思いで、お仕事をがんばりました。
大変なこともありました。だけど、私にとって、訪問介護は、大切な利用者様やヘルパーさんの力になれる、素敵なお仕事でした。
そんな素敵なお仕事、サ責はひとりで完結した仕事を得意とする方に向いていると思います!
施設はいつもチームプレーが必要になるかと思いますが、基本的にサ責はひとりひとりの仕事が独立しています。その中で、協力しあうことは多々ありますが、施設のように複数人のスタッフでひとりの利用者様の移乗を行ったり、複数人で何十人の利用者様の様子を見るということは少ないです。
一対一の介護現場、事務作業、ヘルパー調整、ケアマネさんとの連携などなど。チームプレーよりも、独立した仕事がしたい方、ひとりの利用者様により深く支援をしたい方に向いていると思います。
サ責の経験は活きる!活きる!
サ責のお仕事をすると介護福祉士の試験問題を日常的に学べます。普段仕事をしているだけで、介護福祉士の基本知識は頭に入ってくるため、楽に試験勉強ができました。
そして、ケアマネを目指したい方にとって、サ責の経験はとてもメリットになります。ケアマネは施設と在宅の2種類あります。圧倒的に在宅の利用者様が多いため、ケアマネの需要も施設より在宅の方が多いです。もし、在宅介護の経験がない方が在宅ケアマネのお仕事をすると、区分など施設との違いに驚くこともあるかと思われます。迷いなく、ケアプランを作るためにもぜひ、経験してほしい職種です。
サ責というお仕事は、大変なことももちろんあります。
けれど、社会的にも必要とされていますし、得られるメリットもたくさんあります!この超高齢化社会日本を、ぜひみんなで支えていきましょう!