介護コラム

4種類の「ソーシャルサポート」で、ストレスフリーな職場になる!

前回の記事ではストレスはどういうものなのか、コーピングについてコラムを書かせていただきました。
ストレスについて、少しでも知っていただければ幸いです。

突然ですが、あなたの周りの職員の、仕事に対する協力姿勢はどうですか?
あなたが何か困った時に、積極的にサポートしてくれていますか?逆もまたしかり。あなたは周りの職員が困っている時に、積極的にサポートしていますか?
私たちは仕事だけではなく、プライベートにおいても周りの支えがあって生活しています。
職場という括られた枠の中ではストレスも溜まると思います。しかしお互いに協力し合うことで、職場環境を改善できるかもしれません。

今回は職場でのストレスの緩和方法の1つ「ソーシャルサポート」をテーマに、コミュニケーションについて書いていこうと思います。

「ソーシャルサポート」があなたのストレスを和らげる!

ソーシャルサポートとはその名の通り、「社会的関係の中でやりとりされる支援」のことを指します。職場で考えるならば、周りの職員からのサポートのことです。
みなさんも職場では当然、上司や同僚、先輩・後輩、または他部署と連携して介護をされていると思います。そんな中で、しかし実際にあなたのことをサポートしてくれる人はいますか?
サポートしてもらったり、評価されたりするのは嬉しいものだと思います。

ソーシャルサポートは主に4つに分類されます。

  • 1.情緒的サポート:励ましや応援によってやる気を起こさせてくれるサポート
  • 2.情報的サポート:あなたにとって役立つ情報を教えてくれるサポート
  • 3.道具的サポート:実際にあなたのことを手伝ってくれるサポート
  • 4.評価的サポート:あなたの仕事やその他業務に対して、適切に評価してくれるサポート

このソーシャルサポートは上司や同僚などさまざまな相手に適用できます。特定の相手を選ぶ必要はありません。
自分にとって「あの先輩は情報的サポートをしてくれる」「あの上司は自分のことを評価してくれる」などあるかと思います。
自分の中でしっかりソーシャルサポート源を確保し、相談していきましょう。ソーシャルサポートの充実は、自分のストレスを緩和する1つの方法でもあります。

ただし自分ばかりソーシャルサポートに頼りすぎてもいけません。基本的にサポートというものはギブアンドテイクです。
周りからあなたに話を聞いてほしい、力を貸してほしいと言われた場合は、嫌な顔をせずサポートしてあげましょう。
そうすることで、更に相手との協力姿勢が根強くなります。

積極的なコミュニケーションで、職場環境を改善する!

コミュニケーションは対人関係において、必要不可欠な存在です。「人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達」と定義されているコミュニケーションですが、一体どのようなものなのでしょうか?

コミュニケーションは、主に2つに分類されると言われています。

  • 1:言語的コミュニケーション:会話を主とするコミュニケーション
  • 2:非言語的コミュニケーション:言葉以外のしぐさや表情、態度等のコミュニケーション

人間が交わすコミュニケーションのうち、言語的コミュニケーションは7%非言語的コミュニケーションは93%を占めています。

たとえば仲の良い同僚が、会話はいつもと変わらないけど仕事をしている時のしぐさや態度が違っている……という時があったとします。その時は、声をかけてあげましょう。
もしかしたら何か悩んでいることや、ストレスを抱えている可能性があるかもしれません。

ストレスを抱え、メンタルヘルスに問題をきたすと、仕事のパフォーマンスが低下します。
それによりヒヤリハット、転倒・転落事故につながってしまう可能性もあります。
また、メンタルヘルス不調に陥ってしまうと、睡眠障害やパニック障害、過敏性腸症候群などの身体症状が現れることもあります。

利用者さんのことはもちろん、周りの職員のメンタルヘルスにも目を向ければ、職場の環境改善に繋がるかもしれません。
「誰かがきっと……」ではなく、自分から積極的に取り組む姿勢が、介護の現場には必要不可欠なのではないでしょうか。

ABOUT ME
みつるん
北海道長万部町出身。高校まで地元で過ごし、介護の世界に興味を持ち、その後函館臨床福祉専門学校へ進学。その後、小さな田舎の老人保健施設へ就職し介護福祉士として勤務中。勤務をしているうちに職員のストレス状態が気になり、「相手を知るにはまず自分から」と考え、メンタルヘルスマネジメント検定III種を取得。少しでもストレスを取り除けたらと思い毎日を過ごしています。