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利用者が本当に喜ぶケアって、何だろう?

私は介護職として、8年間介護の現場で働いてきました。
まだまだひよっこの私が「利用者が喜ぶケア」について記事を書くなんて、まだまだ何言ってんだというような感じですが、少しでも皆様のお役に立てたらうれしいです!

いろんな手法がある中で……正解なんてない

……安倍首相の掲げる経済政策・アベノミクスの新三本の矢のひとつに、「安心に繋がる社会保障」という項目があります。その具体的な目標として、2020年代中ごろには「介護離職をゼロにする」ということが挙げられています。
「介護離職ゼロ」の影響から介護業界が注目されている昨今、さまざまなケアの手法が、ニュースなどで紹介されています。
しかし一つのケアの方法が、全ての利用者さんに合う訳ではありません。
僕自身が現場で学んだ「利用者に喜ばれるケア」とは、千差万別。利用者さんの数だけ存在するのです。

最後まで自分でいたい!と誰もが思っています

僕たち介護職は日々利用者さんと向き合って、「どんなケアがこの方にとって心地よいケアなんだろう?」って考えますよね?
でも利用者さんって、1人1人違います。性格も生まれた環境も、好きなものも嫌いなものも、すべてが共通している人って一人もいないんです。
その人の人生はその人自身が過ごしてきたもので、まったく同じ人生を歩んできた人はいないのですから当然ですよね。

僕も、僕と似たような性格の人がこんなケアで喜んでいたからって、同じようなケアでいいんじゃないかって思われてケアをされたらいやですもん。
自分には自分の過ごし方があって、その過ごし方で最後まで暮らしたいって思います。
だから「利用者さんに喜ばれるケア」って、「利用者さんが自分の生き方を続けられるケア」なんじゃないかなぁって、思います。

利用者さんの未来を「クリエイト」する介護職

「最後まで人の役に立ち続けたい」って利用者さんは、いつまでも誰かのお手伝いをしたいと思っています。たとえ認知症でできないことが増えたとしても、やっぱりなんとかして役に立ちたいから、何かをしようとがんばろうとされる。

逆に、「もう人の力を借りてもいいから、楽して暮らしたい」っていう利用者さんは、リラックスした日々を過ごそうとされる。
それぞれの望む人生の過ごし方を手伝うことができれば、それが「利用者さんが喜ぶケア」なんじゃないかって、僕は思います。

利用者さんがそれぞれ、どんな暮らしをしていきたいのか。
それを叶えるための演出をしていくのが、介護職の仕事なんじゃないかぁって思います。
「介護の仕事はクリエイティブである」といわれるのは、こういう一面があるからなんですね。

「利用者が喜ぶケア」とは、「利用者それぞれが自分の人生のゴールに向かうまでの手助けをする」こと。
僕自身も、この姿勢を大事にしていきたいなぁと思います。

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